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加圧ダイエットで痩せない理由は?

少し前にブームになった加圧トレーニングですが、 加圧トレーニングに数十万かけたのにまったく結果が出なかった・・・ むしろ前より太った・・・ 太ももや腕には筋肉ついた気がするが、全体的にムチムチして痩せなかった・・・ という女性が多いようです。
では何故、そのような現象が起きているのでしょうか? 答えはとても簡単です。
そもそも加圧トレーニングにはダイエット・ボディメイクするために必要な身体機能的要素が大幅に欠けてしまっているからです。
ダイエットは、体内の70パーセントを占める基礎代謝を上げることを最優先させるのが鉄則です。
基礎代謝を上げるには筋肉量を上げるしかありません。基礎代謝をあげれば、じっとしていても筋肉が勝手に脂肪を燃やしてくれます。
だから、痩せるには筋肉量を増やすことなのです。
では、“筋肉量を増やす”という観点から加圧を見てみましょう。
筋生理学的に筋肉を増やすには次の二つのプロセス条件が必要です。

①物理的プロセス
筋肉は重力環境に適応する性質。例えば宇宙から帰還した飛行士がヨロヨロになって地球に還ってくるように、重力のない環境では筋肉は落ちていきます。逆に、負荷により、地球上の1G以上の重力環境になることで筋肉は増える性質を持っています。
②化学的プロセス
成長ホルモンのこと。成長ホルモンは筋肉の伸縮による筋肉内の低酸素状態によって分泌されます。

この二つの条件は筋肉を増やす上での必須条件になります。
残念ながら加圧トレーニングにおける筋トレには“化学的要素”しかありません。つまり、筋トレといえども基礎代謝量が上がるほどの筋肉量が増えないわけです。基礎代謝量が上がらないとなれば下記のダイエットの基本原理にもあるようにダイエットは大変効率悪くなりダイエットは成しえないともいっても過言ではありません。
なぜなら、身体において脂肪を燃やしてくれる機関は筋肉しかないからです。
筋肉が多くなれば、たとえじっとしていても脂肪がガンガン燃えます。
逆に、筋肉が少なければ、いくら長時間動いても脂肪が燃えません。
加圧トレーニングとは、数あるトレーニングの内の、ほんのひとつのトレーニング方法でしかありません。加圧トレーニングをすれば全て解決するような万能のトレーニングでもないことも分かっています。
つまり加圧だけでボディメイク&ダイエットできる代物ではないのです。
見方を変えれば、加圧資格トレーナーとは、美容師さんでいうなら、カラーの資格は取ったからカラーはできるけど、カットやパーマは全くできないという状態ともいえます。
本来なら、カラー、カット、パーマなど全部ができる美容師さんのが基本ではないでしょうか?
ほんとうに綺麗にしてあげるなら、すべてに精通しているのが基本ではないでしょうか?
しかも加圧の場合はバンドを巻いてしびれた感じがする部位しか効果はないので、肩より下の力こぶの部位と太ももの付け根より下の太ももしか筋肉が増えません。ただ、付け加えるとしたら、加圧効果のある腕や太ももの部分には驚異的な筋肉増加効果があることは実証されています。
ところで、太ももや腕の部分は女性にとって、筋肉をつけたくない部分ではありませんか?
腕や太ももをゴツゴツしたいためにボディメイクするのでしょうか?
いくら、筋肉をつければ痩せると言えども、女性の場合は、その場所は重要です。
服が似合わなくなっては意味がないのではないでしょうか?
さらに、よく加圧トレーニングでの問題になるのは、バンドを巻いた箇所の内出血による青アザです。ご存知のとおりトップモデルの世界では、効果の限界性と青アザという点からモデル事務所側から加圧を行うのは禁止になっていることは良く知られていることです。
加圧も腕や太ももだけの筋肉を肥大させるには素晴らしい点もあると思いますが、女性がバランスよくきれいに痩せたかったりボディメイクしたかったりすることと加圧とレーニングは完全に切り離して考えた方がよいでしょう。